SEOのリライトを行いたいものの、「具体的なやり方が分からない」、「どのページをリライトするべきか分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
このページでは、
- SEOのリライトを行うべきタイミング
- リライトが必要なページの選び方
- タイトルや見出し、本文、ディスクリプションのリライト方法
- SEOのリライトを成功させるためのポイント
について分かりやすく解説します。
SEO歴14年の現役Webライターである筆者が、実際に行っているSEOリライトのやり方を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
SEOのリライトとは?
SEOのリライトとは、Googleなどの検索エンジンでより上位にページを表示させるために、内容を書き換える施策のことです。
ページの表示順位は、検索エンジンからの評価によって決まります。評価基準にはいくつかの軸がありますが、おおまかに表現すると「ユーザーの検索意図に適切に答えていて、独自性・信頼性の高いページ」ほど、より上位に表示される仕組みです。
SEOのリライトによって、ユーザーにとってより役立つページだと評価されることで、検索順位のアップやアクセス数の増加が期待できます。
SEOのリライトを行うべきタイミング
基本的に、SEOのリライトはWebサイトやブログなどのメディアを立ち上げて、ある程度ページ数が増えてから行うことが効果的です。メディアを立ち上げて間もない時期は、リライトよりもまずは新規ページの追加に注力したほうが、検索エンジンからの評価が上がりやすい傾向があります。
その前提のもとで、SEOのリライトを行うべきタイミングは以下の4つです。
- 公開したページの検索順位が一定期間経っても上がらない時
- 上位表示されていたページの検索順位が下がった時
- 検索順位は変わらないもののページのクリック率が下がった時
- ページの内容が古くなった時
自社のメディアであてはまるものがあるか、順番に確認していきましょう。
公開したページの検索順位が一定期間経っても上がらない時
公開したページで上位表示を狙っているキーワードでの検索順位をチェックし、ある程度の順位よりも上がらず停滞している場合は、SEOのリライトを行うべきタイミングです。
ページの検索順位の推移は、「Google Search Console(グーグルサーチコンソール)」や「GRC」などのツールでチェックできます。もし、これらのようなツールを導入していない場合は、まずは自社のページの検索順位を把握できるようにしましょう。
あくまでも目安ですが、ページの公開から3か月~半年くらいの期間は、内容を変えなくても検索順位が変動することがよくあります。これは、検索エンジンのアルゴリズムによってページが評価されるまでに一定の時間がかかるためです。
検索順位の変動が落ち着いた段階で、目標とする順位に届いていない場合には、SEOのリライトで成果を上げられる可能性があります。
上位表示されていたページの検索順位が下がった時
これまで上位表示されていたページの検索順位が下がった時も、SEOのリライトを行うべきタイミングです。
競合のページが増えたり、リライトによる改善が行われたりすると、自社のページの検索順位が下がる場合があります。このような時は、競合ページの内容を分析した上でSEOのリライトを行い、より良い内容へとブラッシュアップすることが重要です。
検索順位は変わらないもののページのクリック率が下がった時
ページの検索順位は変わっていなくても、ページのクリック率が下がった時には、タイトルのリライトを行う必要があります。
ページのクリック率とは、検索エンジンで自社のページが表示された回数に対して、クリックされた回数の割合のことです。クリック率の低下はアクセスが減ってしまう原因となるため、適切な対応が必要です。
クリック率が下がってしまう原因の1つとして、競合ページがユーザーの興味を引くようなタイトルを打ち出してきて、そちらのページにアクセスが流れてしまうことが考えられます。このようなケースでは、競合ページと差別化できるようなタイトルに変更することが効果的です。
ページの内容が古くなった時
これまでのパターンにあてはまらない場合でも、ページの内容が古くなった時にはリライトが推奨されます。例えば、法律の改正や新技術の登場、市場トレンドの変化などが起きた時には、最新情報に更新することが重要です。
ページの内容を更新するべき理由として、Googleの検索エンジンで「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」が推奨されていることが挙げられます。
ページの内容が古いままだと、コンテンツの信頼性が下がってしまうリスクがあるため、定期的なチェックとリライトを行う必要があります。
SEOのリライトのやり方
ここからは、SEOのリライトのやり方を具体的に解説します。今回ご紹介する手順は以下の5ステップです。
- ステップ1. リライトが必要な記事を探す
- ステップ2. 検索上位の競合ページをリサーチする
- ステップ3. 自社と競合のページを比較しリライト方針を決める
- ステップ4. タイトルや見出し・本文などをリライトする
- ステップ5. インデックスリクエストを行う
ぜひ、自社のメディアや競合ページの状況を実際に確認しながら、各ステップを読み進めてください。
ステップ1. リライトが必要なページを探す
まずは、Google Search ConsoleやGRCなどの順位チェックツールを使ってリライトが必要なページを探しましょう。
リライト対象記事の分析方法にはさまざまなやり方がありますが、シンプルで取り組みやすいのは次のような手順です。
- Google Search Consoleで検索エンジンからのアクセス数が多いページを把握する
- アクセス数が減っているページがあれば、検索順位とクリック率の変化をチェック
- 検索順位やクリック率が低下しているページをリライト対象とする
優先的にリライトするべきページは、多くのアクセスを獲得しているものの、検索順位やクリック率が低下しているページです。このようなページは、リライトによる改善でより大きな効果が期待できます。
また、Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを導入していて、資料請求や問い合わせ、商品購入などのコンバージョンを把握できる場合は、コンバージョンにつながっているものの検索順位が低いページを探してみましょう。このようなページの検索順位が上がると、より多くのコンバージョンを獲得できる可能性があります。
これらのほか、内容が古くなっているページもリライト対象として選定しましょう。
ステップ2. 検索上位の競合ページをリサーチする
次に、リライト対象ページで上位表示を狙っているキーワードで検索を行い、競合ページをリサーチします。チェックするべき主なポイントは以下の通りです。
- タイトルに含まれるキーワードや訴求内容、切り口
- 見出しの内容、順番
- 本文の内容
これらのポイントについて、自社のページよりも検索順位が高い競合ページがどのようになっているかを確認しましょう。
ステップ3. 自社と競合のページを比較しリライト方針を決める
検索上位の競合ページと自社のページを比較して、どのようにリライトを行うかを決めます。
特に、検索上位の競合ページの多くに共通して含まれているものの、自社のページでは触れていない内容は、加筆するべき情報です。また、見出しの順番の変更や、独自性を高めるために追加できる情報があるかなども検討しましょう。
ステップ4. タイトルや見出し・本文などをリライトする
リライト方針に沿って、タイトルや見出し、本文などのリライトを進めます。また、リライトした内容に合わせて、検索エンジンに対してページの内容を簡潔に伝えるための「ディスクリプション」も変更しましょう。
さらに、自社のメディア内にリライト対象ページと関連性の高いページがある場合は、そのページへの簡単な誘導文と「内部リンク」を設置しておくと、検索エンジンからの評価が高まる可能性があります。
ステップ5. インデックスリクエストを行う
「インデックスリクエスト」とは、ページのURLをGoogleの検索エンジンに知らせて、検索結果に登録されるように依頼する操作のことです。
検索エンジンは、リンクをたどってインターネット上のページを自動的に登録していきますが、インデックスリクエストを行うことでサイト運営者側から積極的に登録を促せます。
インデックスリクエストのやり方は次の通りです。
・Google Search Consoleにログインし「URL検査」をクリック

・リライトしたページのURLを入力する

・「インデックス登録をリクエスト」をクリックする

以上が、SEOのリライトを行う基本的なやり方です。
SEOのリライトを成功させるためのポイント
ここまでのやり方をふまえた上で、さらに以下のようなポイントに注意すると、SEOのリライトで成果を上げやすくなります。
- リライト後の変化をチェックして効果検証する
- リライト後の再修正は順位が安定するまで待つ
- 変更履歴を残しておく
- 順位の高いページは原則として加筆修正にとどめる
- 既存コンテンツとの重複を避ける
- 検索ユーザーの視点に立ってリライトを行う
ここでは、各ポイントについて解説します。
リライト後の変化をチェックして効果検証する
リライトを実施した後は、検索順位やクリック率がどのように変化したかを確認し、効果検証を行うことが重要です。
リライトが狙い通りに成功した場合だけでなく、変化がなかった場合や逆に順位が下がってしまった場合も、その理由について仮説を立てることで今後の施策に役立つ知見が得られます。
リライト後の再修正は順位が安定するまで待つ
記事のリライトを行うと、目安として数週間~1か月程度の間は順位が上がったり下がったりを繰り返す傾向があります。一時的に順位が下がったように見えても、あとから前よりも高い順位になるケースもあるため、リライト後の再修正は順位が安定するまで待つことがポイントです。
変更履歴を残しておく
SEOのリライトのコツとして、変更履歴を残しておくことも挙げられます。リライトの結果、検索順位が大幅に下がってしまう可能性もあるため、いつでもリライト前の状態に戻せるように原稿のバージョン管理を行いましょう。
順位の高いページは原則として加筆修正にとどめる
上位表示を狙うキーワードで5位以内など、すでに高い評価を得ているページのリライトは、慎重に行う必要があります。
既存の内容をほとんど削除したり、タイトルを大幅に変えたりすると順位が下がるリスクがあるため、原則として情報の追加や更新を行う加筆修正にとどめたほうが無難です。
既存コンテンツとの重複を避ける
リライトで新たな情報を追加する際は、自社のメディア内にある既存コンテンツとの重複を避けましょう。
SEOのリライトでよくある失敗として、各ページの情報量を増やそうとするあまり、メディア内で似通った内容のページが増えてしまうというケースがあります。
例えば、BtoBの集客方法について解説したメディアの場合、「リード獲得 方法」での上位表示を狙ったページと、「展示会 成功事例」を狙ったページで、「展示会で名刺を獲得するためのブース設計のポイント」についての説明が重複してしまうといったパターンが考えられます。
メディア内に重複するコンテンツが多いと、検索エンジンからの評価が下がったり、意図したキーワードで上位表示しにくくなったりするため、適切な対処が必要です。
異なるページで似たような内容に言及する場合は、詳しく説明するページを1つに絞り、ほかのページでは概要に触れる程度に留めて詳しいページへの内部リンクを設置するなど、重複を避けるための工夫を行いましょう。
検索ユーザーの視点に立ってリライトを行う
SEOのリライトを行う際は、競合ページと自社のページを比較するだけでなく、「検索ユーザーにとってさらに役立つページにするためには、どんな情報が必要か?」を考えることがポイントです。
上位ページで触れられている内容を単に網羅するだけでなく、さらにその一歩先を行く内容を追加できると、ユーザーにとってより有益なページが作れます。
検索ユーザーの視点に立って考える方法の1つとして、Googleでキーワードを検索した時に提案される「サジェストキーワード」を参考にすることがおすすめです。サジェストキーワードを見ると、あるキーワードを検索したユーザーがどのようなことを知りたがっているかのヒントが得られます。
例えば、「SEO リライト やり方」というキーワードで検索すると、以下のようなサジェストキーワードが表示されます。
「SEO リライト効果」というキーワードからは、「SEOでリライトを行うとどのような効果が得られるのか?」という検索ニーズが読み取れます。また、「リライト 効果測定」や「記事リライト コツ」なども、ユーザーが知りたがっている情報です。
このような検索ニーズをふまえてリライトを行うと、競合に負けない独自性の高いページを作りやすくなります。ぜひ、SEOのリライトを行う際は、検索ユーザーの視点に立ってブラッシュアップできる部分があるか考えてみましょう。
まとめ:適切なやり方でSEOのリライトに取り組もう
SEOのリライトは、検索エンジンでの順位やクリック率などを高めるために重要な施策です。検索順位・クリック率が下がってしまったページや、内容が古くなったページがある場合には、SEOのリライトをおすすめします。
今回ご紹介したSEOリライトのやり方やポイントを参考に、ぜひユーザーにとってより有益なページを作成しましょう!
「SEOのリライトに取り組みたいけれど、社内のリソースが割けない…」
「自分なりにリライトに取り組んでみたものの、順位がなかなか上がらない…」
もしこのような課題があれば、ぜひ筆者(Webライター・堀内忍)までご相談ください。
当方ではSEOのリライトについて、対象キーワードでの競合調査やリライト方針の提案、実際の執筆までお引き受けしています。
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